清水の次郎長のエピソード

やくざの大親分として名高い清水の次郎長。

彼は、親分としてこの世の春を謳歌していました。

そんなある日のこと。

次郎長が道を歩いていると、

ある人物に呼び止められました。

 

その人物は、

人相を見ることを生業にしていました。

 

人相家が次郎長の顔を見ていいました。

「あなたの顔には死相が出ている。あと一年で死ぬでしょう。」

 

それを聞いた次郎長は、

怒り狂いました。

が、時間が経って冷静になった時に思い返しました。

「そうか。わしの命もあと一年か」

そう思った次郎長は、

どうせ死ぬなら世の中の役に立つ事をしたいと思いました。

 

そこで、

次郎長は自分の全財産をなげうって、

多くの苦しんでいる人々を助けてやりました。

死ぬまでの間、精一杯人々の為に尽くしました。

そして、一年が過ぎてゆきました。

 

ところが、

一年を過ぎても次郎長は死にませんでした。

 

人相家の言った事は外れたのです。

 

それから数年後。

 

次郎長は、くだんの人相家と再会しました。

次郎長は言いました。

「やい、お前は俺の顔をみて死相が出ている。

あと一年の命だといったが、こうして死なずに生きているではないか」

次郎長が怒るのは無理もありません。

そういわれた人相家は、

「私は人の死期を外した事はありません。

お尋ねしたいのですが、

あなたは今までどのように生きて来られました。」

 

次郎長は、

今まで人々の為に尽くしてきたことを説明しました。

すると人相家は、

「それだ!

それで分りました。あなたが多くの困っている人達を助けたから、

天に徳が積まれたんです。その結果死相が消えて、

寿命が延びたんですよ。」

 

 

このような話がのこっています。

自分が幸せになるには、

人々の為に何か役に立つことをすることが、

結局、自分のためになるんですね。

 

まさに、

「情けは人のためならず」